いんせい!!

いんせい!! #01 M1!!

地下鉄駅の階段を上がって曲がりくねった道を記念会堂へと急ぎます。見上げた空は少しの綿雲を残した程度に控えめな快晴です。2015年4月2日。大学院入学式です。ここから大学院生としての日常が始まります。 #01 M1!! 筆者が社会人学生としてeスクール…

いんせい!! #02 学部ゼミ!!

移動型ホワイトボードを片付ける手伝いをこなし、永遠にも似た長い一日が終わった。ここから実に、1年の月日を費やす卒研ゼミが始まる。 #02 学部ゼミ!! 本題に飛び入るその前に、この日がいったいどんな日であったかを読者に伝える必要があるだろう。201…

いんせい!! #03 TA!!

もう嫌だ、本当のところを訊こう。小ぶりな教室で向き合う二人の男女は、ひどく押し黙っていました。 #03 TA!! その教室は20人も入れば一杯になってしまいそうな、大学の講義を行うには頼りなさを感じるほどでした。インテリアも長手方向に3人がけの長机…

いんせい!! #04 合宿!!

旅行が好きな性分のくせに、荷造りの手は遅々として進まなかった。大学生の団体行動に泊まりが伴うと、こんなにまで言いようのない不安に駆られるなんて。 #04 合宿!! 3年と4年が異なるスケジュールでひたすらにそれぞれの課題と向き合う上野ゼミでも、思…

いんせい!! #05 キャンパス!!

遠い遠いと言われながら、大学創立100周年を記念して造られた壮大なキャンパスに、忘れられた物など・・・あったみたいです。 #05 キャンパス!! 都の西北・所沢の杜にそびえ立つのは、早稲田大学所沢キャンパス、通称「とこキャン」。建築界の巨匠・池原…

いんせい!! #06 学バス!!

そろそろ起きないといけない。ギリギリに行ったのでは、きっとバスで間に合わなくなる。 #06 学バス!! キャンパス周りの話は前回コラムで書き切るべきところ、あらぬ方向に熱が入ってしまい、大事なエピソードを書き損ねてしまった。行ったらどうなるかで…

いんせい!! #07 ごはん!!

晴れた日はバーベキュー、それどころかピクニックもできそうなのがとこキャンですが、思い立っても先立つものが必要です。お金?いいえ、食糧です。 #07 ごはん!! このコラムもいよいよ7回目を迎え、書いている当人としては軌道に乗ってきたなと思っていた…

いんせい!! #08 サバティカル!!

たいへんたいへん、先生がニートになっちゃう。 #08 サバティカル!! 研究休暇、通称「サバティカル」。大学教員の世界では一般的に採用されている長期休暇形式で、W大では勤続10年ごとに「1年」のサバティカルを行使する権利を得るルールとなっている(20…

いんせい!! #09 就活!!

とにかくがんばるしかない、のだそうですよ。 #09 就活!! ここまでこのコラムではあまり触れてこなかった現実ですが、大学3・4年生にとっての当面の一大関心事は卒論、ではなく「就活」なのは論を待ちません。もしかしたらこのさき何十年と過ごすかもしれ…

いんせい!! #10 また合宿!!

とある冬の火曜日。北野駅を降りてしばらく行くと、太古の文明が遺していった四角錐型宇宙船をコンバージョンした建物が見えてくる。 #10 また合宿!! この世の理には光と影があり、希望と絶望があり、夏合宿と冬合宿があるものである。楽しい系のイベント…

いんせい!! #11 Reflection!!

陽炎が見える初夏の路面を、やんわりと見つめながらハンドルを握ります。目的地は108km先です。 #11 Reflection!! 神奈川県南西端地域在住のなんちゃって社会人院生たる筆者には、通学に関して2つの選択肢がありました。片道3時間弱の鉄道(+学バス)チャ…

いんせい!! #12 院生!!

夏の陽気も懐かしい真冬の年の瀬、束の間の惰眠を貪る昼下がりの新宿歌舞伎町の片隅に佇むルノアールに、筆者と数名の関係者が集結していた。 #12 院生!! 共同研究という名の即席チーム ここまで「いんせい!!」を10回ほど書き上げ、大学院生になったとい…

いんせい!! #13 また大会!!

残暑、というにはあまりに過酷な陽射しが照りつける住宅地の一角にて、自宅から、キャンパスからも遠く離れた西の都から、大切な書類一式を封入した茶封筒を投函して、さらなる道のりは始まったのでした。 #13 また大会!! そういえば大掃除の段階でもしれ…

いんせい!! #14 修論!!

サンタクロースの肩代わりを命ぜられた大人達が街の経済を回す頃、筆者は2年ぶりの学位論文執筆にせっせと勤しんでいた。 #14 修論!! 2年前の卒論指導において、上野先生は筆者に対し繰り返しこう述べていた。「修士論文じゃないので、卒論はこれでいいで…

いんせい!! #15 夏季集中!!

狭い路地の向こう側に何があるのかが気になって、その先を覗いてみたことがある人は多いはずです。そんな純朴な思いをいつまでも忘れることができない一部の人は、いい大人になってもその先を目指してしまうのでしょう。たとえそのフィールドが画面の中でも…

いんせい!! #16 査読論文!!

長かった修士論文にも一応の片が付き、束の間の休息がもたらされた2017年の春。諸事情から卒業式と入学式の双方に参列できなかった筆者は、重信公像に見守られたとこキャン事務局にて修士課程の学位記を受け取った。黒い装丁の学位記は、これから飛び込むで…

いんせい!! #17 先生!!

ハッピーバースデー!のかけ声と共に炸裂するクラッカーと拍手。ケーキ片手に満面の笑みな上野先生。6月上旬の上野先生の誕生日に合わせて、毎年の4年生が趣向を凝らしたお祝いを催すのでした。 #17 先生!! 学業にせよサークルにせよ、学生の毎日は変化の…

いんせい!! #18 またまた合宿!!

長い廊下のように美しく整備されようとしている瑞巌寺の参道を歩いていると、ようやく顔なじみの声が聞こえてきた。またしても途中参加となった夏合宿に、遅ればせながら追いつくことができたようだ。 #18 またまた合宿!! 代わり映えしようのない地獄の論…

いんせい!! #19 博士課程!!

新幹線と市電を乗り継いで、住宅地の真っ只中を通り過ぎた先に、今年の発表会場となる大学のキャンパスがありました。 #19 博士課程!! このところずっと悩んでる場面しか書いていない気がしましたので、たまには表に出て格好いいところを見せていたんだと…

いんせい!! #20 教育コーチ!!

生協のライバル、コンビニチェーンのデイリーヤマザキが出店したフロアと同じ3階に、eスクールの元締めといえる「eスクール事務局」がひっそりと存在している。その中には事務機能と(おそらくは)サーバ類、そして講義映像収録のためのスタジオが常設されて…

いんせい!! #21 学生!!

#21 学生!! いつものゼミ室に向かうまでの道のりは、折からの寒さが本格化したこともあって、ちょっとだけ辛いものになりました。1月中旬の火曜日、3学期制なら3学期の始めに位置するような、何の変哲もない日です。 所沢駅を過ぎた西武線の下り電車の中で…

いんせい!! #22 謝恩会!!

調査素材の確認のため散らかったフォルダ内を確認していると、万感の表情が幾重にもまたたく集合写真を見つけた。 #22 謝恩会!! W大人間科学部では毎年3月下旬、秋学期卒業者向けの卒業式を開催する恒例があることは何度か紹介してきた。上野ゼミではその…

いんせい!! #23 OBOG!!

桜の花びらなどとうに散って久しい時期、筆者は11期の面々が集まる居酒屋を目指していました。 #23 OBOG!! 一度でも足を踏み入れてしまった学生や院生はすべて、上野ゼミでは卒業・修了後に「OBOG(Old Boy, Old Girl)」とみなされます。昨今のLGBTQを意…

いんせい!! #24 博士論文!!

厳しい冷え込みが始まったとこキャン100号館の教室のイレギュラーな時間に、上野ゼミ所属の院生と学生が集結した。2017年12月4日、博士課程兼助手の藤枝さんの公開審査会である。 #24 博士論文!! これまで筆者に打ち込まれてきた打球・投球・牽制球を陰に…

いんせい!! #25 NY!!

夏合宿の終わりの記念写真も懐かしく思えるような、晩秋のある日の院ゼミでのことだった。その提案は、上野先生から唐突にもたらされた。 「まさゆめさん、ニューヨークでポスター発表しません?」 #25 NY!! またこの先生はいきなり何を言い出すのかと内心…

いんせい!! #26 大学院!!

アイロン台と小型のアイロンがあれば、もうちょっと綺麗に仕上がったかなあ。下宿先の洗濯機で洗ったワイシャツのしわを取りたくて、ああだこうだと悩んだ日々を思い出していました。 #26 大学院!! もういい加減身体がしんどいということで、博士課程突入…